2025 Celebrating Collectors - Flipbook - Page 13
伝統と革新、西洋の技術と日本の精神、あるいは精緻な機械工学と手
仕事のぬくもり。一見相反する要素を独自の感性で調和させるところ
に、浅岡の真髄があります。単なる技術の習熟に留まらず、背景にあ
る文化や物語を重んじるその姿勢は、現代における「時計製作のあり
方」を示しています。均質化が進むラグジュアリー市場において、そ
の作品には、効率よりも理想を追い求める純粋なクラフトマンシップ
が宿っています。
こうした真摯なものづくりが評価され、卓越した技能を持つ職人に贈
られる「現代の名工」に選出されました。また、独立時計師の国際組
織「独立時計師アカデミー(AHCI)」の一員として、スイスの名匠
たちと肩を並べ、国際的な評価を得ながらも、その作品の佇まいはど
こまでも日本らしく控えめであり、詩的な美しさ、そして深い人間的
な温かみが感じられます。